工学博士で玉川大学教授だった石原藤夫氏が
興味深い試算をしておられた(同氏『皇統の危機に思う』平成18年)。「一組」の皇族のご夫婦から出発して、“側室無し”で、
どの代にも1~4人のお子様が生まれると仮定して、
“男系限定”で確率的にそれぞれ何代、継続できるか、という計算だ。前提として、どの代も必ず結婚されて、
必ずお1人以上のお子様が生まれ、事故も病気もなく必ず成人されて、
必ず次の子孫をもうけられる、という「現実にはありえない甘い条件」(同氏)
を設定した上での計算だった。その結果は以下の通り。
(1)どの代にも1人の子供ができると仮定した場合。
4代続く確率は16分の1。
8代続く確率は256分の1。
16代続く確率は6万5千536分の1。(2)どの代にも1.5人(2人と1人が交互)の子供ができると仮定した場合。
4代続く確率は7分の1。
8代続く確率は50分の1。
16代続く確率は2千600分の1。(3)どの代にも2人の子供ができると仮定した場合。
4代続く確率は3分の1。
8代続く確率は10分の1。
16代続く確率は100分の1。(4)どの代にも2.5人(3人と2人が交互)の子供ができると仮定した場合
4代続く確率は2.3分の1。
8代続く確率は5.4分の1。
16代続く確率が29分の1。(5)どの代にも3人の子供ができると仮定した場合
4代続く確率が1.7分の1。
8代続く確率は2.9分の1。
16代続く確率は8.5分の1。(6)どの代にも4人の子供ができると仮定した場合。
4代続く確率は1.3分の1。
8代続く確率は1.7分の1。
16代続く確率は2.8分の1。皇室の実態について、上皇陛下以降の男性皇族が(ご独身だった桂宮を除いて)
平均して何人のお子様を持たれたかを確認してみると、
6分の12つまり丁度2人という数字になった。上記(3)のケースに該当する。
その確率計算では、悠仁(ひさひと)親王殿下がめでたく結婚された場合も、
“男系限定”では「現実にはありえない甘い条件」で、僅か4代(!)
続くことすら覚束(おぼつか)ない(確率が3分の1)、
という厳しい結論になる。悠仁殿下が難題をクリアされて、(“政略結婚”的な手法を使ってでも)
ご結婚さえされればそれで安心、という安直な話では決してない。【高森明勅公式サイト】
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